BLACK MASS
邦題「ブラック・スキャンダル」(2015) 監督: スコット・クーパー 主演: ジョニー・デップ、ジョエル・エドガートン、ベネディクト・カンバーバッチ
2015年に全米公開。日本では2016年1月に公開。
1970年代のサウスボストン。幼い頃から同じ地で育った3人の男。凶悪ギャング、FBI、政治家の数年間を描いた実話を基にしたクライムドラマ。
この作品、冒頭から惹きつけられる。銃とか鈍器を使うことなしに素手で相手を血塗れにして殺す…1番むごいやり方かも。その他にも銃はもちろん首絞め、拷問、襲撃とか色んなやり方で殺しをしていきます。これを主犯で行ってるのがジョニーデップ演じる“ホワイティ・バルジャー”
これがめちゃくちゃ恐いんです。とにかくジョニーデップのこの冷めた過ぎる目つき、喋り方、癖とかがめっさ恐い!「裏切り者は何が何でも殺す」これが彼の決め事で少しでも裏切った者、チクったりしたやつ、チームにとってマイナスな者はどんなに逃げようが地の果てまで追い詰めて確実に殺します。その殺し方も本当に惨い。でも実はとても人情深く、地元のおばちゃん達にもとても愛されています。(そのギャップがまた尚恐い…)
ジョニーデップの素晴らしい演技は必見!オスカーに匹敵する演技だと思う!
そしてジョエルエドガートン演じるFBI捜査官のコナリー。彼も彼で良い演技してます。
幼馴染が大物ギャングということを理由に彼は自らの昇格のためバルジャーと手を組む。FBIでありながら汚職に手を染めていることを周りには隠し、また家族とも葛藤しながら突き進んで行く。ベテランのジョエルエドガートンの演技にも必見です。
そして最後にベネディクトカンバーバッチ演じるビリーバルジャー。
名前からも分かる通りホワイティのお兄さん。そして州の議長でもある。ホワイティの行動を知りながらも血の繋がった弟であるがために、そのことについては見過ごしてきた。それはビリーの優しさでもあった…が。
カンバーバッチは他の2人に比べて出演シーンは少ないけど物凄い存在感。
実話なだけにこれといって、すごいオチとかどんでん返しとかは無いけどそこがまたリアルで自分は好き。この3人の関係性が複雑に絡み合っていて物語にどんどん入り込んでしまう。
何回でも観れる、とくにジョニーデップの怪演は映画史に残ると言っていいくらい残忍で恐くて彼の新境地をまたこの作品で観れた気がしました!!
LALALAND
ようやく2/24に日本で公開となったララランド!前評判もすこぶる良くて公開を今か今かと待ち望んでいた映画ファンも多いはず…
大分のアミュプラザTOHOシネマズの1番早い回で早速観に行きました。相当混んでるだろうなと思って行ってみたらいつもより少し多いくらいでした。
今回のララランドに対しての意気込みはこれまでの映画の中でも断トツだったから1回目の初見はなるべく集中しようと思ってポップコーンもやめました…🍿そして約2時間、一度も目を離さず集中して観ました。
終わった後、劇場を出て、電車に乗り、家路について、ホッと一息。
いつもは映画の内容を忘れないようになるべく観終わったらすぐにレビュー書くようにしているんだけど、このララランドに至っては小一時間整理ができなかった…本当に夢から覚めたようで今までに経験したことのない不思議な感覚に陥った。
そしてようやく頭が追いついてきて内容も徐々に思い出すことができてこのレビューに至ってる(笑)
LA LA LAND
これね、もうね、本当に凄いのよ。正直期待値はめちゃくちゃ高かった。セッションで度肝を抜かれたから今回はどんなの出してくるんだろうって相当なハードルあったけど、もうそれの何百倍をも飛び越えて本当に大好きな作品になりました。
まず↑の日本版ポスター!
これがもう満点の出来!「これはネタバレだ!」とかいう輩もおられるようだけどこのポスターは本当にこの映画を真に表してると思う。決してネタバレではないし、これの何百倍もの感動が劇中では味わえるから。
まずは何と言ってもこの作品最大の醍醐味と言ったら、キレッキレのダンスと鮮やかな街並みそしてシャレオツな衣装💃🕺
本当に素晴らしい。
映画と言うより生のミュージカルの舞台を観ているような、細部の細部にまで気を遣ってます。
そしてそのミュージカルをより良く魅せるための技術。カメラワークですよ!皆さん!
デイミアンチャゼル監督の真骨頂とも言っていいでしょう!このハイレベルなカメラ技術。
大抵の映画はシーンが変わるごとに一度カットをかけて次のシーンへといきます。が!彼の場合はそのシーンを切ることなくずっ〜とカメラで追っていきます。
だから言ってしまえば、一発勝負なんです!
↑場面としてはこのへんの演奏で長回しが出てきます。
このカメラワークでより観客は映画の世界に引き込まれます。セッション観てる人はなおさらこのシーンで興奮したと思う。
最後に素敵すぎる2人の主人公を演じたエマストーンとライアンゴズリング。
今となってはこの2人以外考えられないほど、最高の演技をみせてくれました…演技だけでなくダンスも歌も、ゴズリングに至ってはピアノまで、、(1日2〜4時間の練習をなんと3ヶ月も続けていたそうな…) この作品に賭ける役者魂を感じました。
そして何よりこの素晴らしい作品を作ってくれた監督に感謝したい…こんな作品をリアルタイムで観れたことの幸せ、この時代に生まれてきて良かった。大袈裟だけどそう思わせるほど本当に本当に素敵な映画でした。チャゼル監督のこれからに期待してます!その他のこの映画に携わった全てのスタッフさんにも本当にありがとうございました!お疲れ様でした!
肝心のストーリーについて触れようと思ったけど、書いたらとんでもない字数いきそうだから止めとこう。個人としてはこれ以上の内容は無いと思ってる。それくらい感動した。でもそれぞれが観たそのままの感想で良いと思いますので…
是非!是非!この映画界に残る大傑作、映画を超越した映画をリアルタイムで、そして劇場で “体験” してみて下さい!!!
2017 オスカー予想
いよいよ来週に迫った第89回アカデミー賞!
今回は真面目に、真剣に、予想していきます。
▶︎作品賞
「ララランド」
▶︎監督賞
デイミアン・チャゼル (ララランド)
▶︎主演男優賞
▶︎主演女優賞
エマ・ストーン (ララランド)
▶︎助演男優賞
デーヴ・パテール (LION)
▶︎助演女優賞
ヴィオラ・デイヴィス (Fences)
▶︎脚本賞
デイミアン・チャゼル (ララランド)
▶︎脚色賞
エリック・ハイセラー (メッセージ)
▶︎視覚効果賞
▶︎美術賞
「ララランド」
▶︎撮影賞
リアヌ・サンドグレン (ララランド)
▶︎衣装デザイン賞
メアリー・ゾフレフ (ララランド)
「I Am Not Your Negro」
▶︎短編ドキュメンタリー賞
「Joe's Violin」
▶︎編集賞
「ムーンライト」
▶︎外国語映画賞
「幸せなひとりぼっち」(スウェーデン)
▶︎音響編集賞
「ララランド」
▶︎録音賞
「ララランド」
▶︎メイクアップ、スタイリング賞
▶︎作曲賞
ジャスティン・ハーウィッツ (ララランド)
▶︎長編アニメーション賞
「ズートピア」
▶︎短編アニメーション賞
「ひな鳥の冒険」
▶︎主題歌賞
“City of Stars” (ララランド)
▶︎短編実写映画賞
「Silent Nights」
日本時間では3/27(月)午前9:00〜生中継。
FRUITVALE STATION
邦題「フルートベール駅で」(2013) 監督: ライアン・クーグラー 主演: マイケル・B・ジョーダン、オクタビア・スペンサー
2013年に全米で公開。日本では2014年3月に公開。
ライアン・クーグラーと聞いてまず思い浮かぶのがあの大傑作「CREED」間違いなく生涯ベストに入る作品でした。クリードについても今度また語ろうとは思います…
が!今回は!そのクリードの一つ前に彼が監督、脚本を手がけた作品。それがこの「フルートベール駅で」(彼の長編映画デビューの作品でもある)
クリードとは対照的にこれは実話に基づいた、実際に起こった事件。
2009年の元旦。アメリカ、サンフランシスコのフルートベール駅のホームで1人の警官が1人の青年を射殺。この日に至るまでの青年の数日間を描く。
この作品、決してひと事じゃない。
若干22歳の無防備な青年を、あろうことか警察官が殺してしまうという何とも理不尽な出来事。彼には小さな娘も。
人種差別、社会格差、色んな差別がもたらす結果がこの悲惨な事件に繋がった。強く訴えかけてくるものがあった。命の重さを再認識できます。
↑実際のニュース
そして作り方も秀逸。
ライアンクーグラーはやっぱり才能ある。彼もデイミアンチャゼルと同様、これから映画界を牽引していく素晴らしい監督になってくれそう。
※製作にはあのフォレスト・ウィテカーも参加しているらしい。
とにかくまずは観て!感じて!
こんなに残酷な話はない、けどこれがリアル。やるせない気持ちでいっぱいになるけど観てください。観終わったらまた誰かに教えてください。
CRAZY, STUPID, LOVE
邦題「ラブ・アゲイン」(2011) 監督: グレン・フィカーラ、ジョン・レクア 主演: スティーヴ・カレル、ジュリアン・ムーア、ライアン・ゴズリング、エマ・ストーン
2011年に全米、日本で公開。
いわゆるラブコメ映画です。
ストーリーとしては、離婚を告げられた夫が妻を見返すべく一流の男に生まれ変わろうと奮闘するのだが…というもの。
↑予告編
まずはキャストが豪華すぎる。
今となっては有名すぎる大物俳優、女優ばかり。「ララランド」のライアンゴズリングとエマストーンの記念すべき初共演の作品でもあるのです!(この時から息ぴったりだったな〜)
肝心のストーリー!
映画が始まって10秒。「あ、この映画絶対面白い」ってなります。(観れば分かる) 邦題から観るとよくありがちなラブコメかと思う人が多いと思うけど、これは本当に本当にマジで面白い!!感動!爆笑必至!!!
全く飽きさせないストーリー展開、そして中盤からはジェットコースターみたく物語が急展開…そしてえらいドンデン返しも待ってます(笑)伏線もたくさん張られてる、そしてラストにはしっかりと回収。もうこんなにスッキリで後味良すぎる映画は観たことがなかった。
出てくる登場人物もみんな好き!
キャラクター濃い人たちばかり!特にデイヴィッドリンハーゲンのあの立ち位置好きっす(笑)
小さな子供から中年おっさんまでそれぞれの愛の形をしっかり描けてる。隙がないです、本当に。脚本のレベルの高さにビックリします。
「CRAZY STUPID LOVE」
まさにタイトル通り、クレイジーでちょっとおかしい、だけど素晴らしい!観た後に絶対幸せな気持ちになれる映画!これは間違いない!
是非ご鑑賞願います!!!
ZOMBIELAND
邦題「ゾンビランド」(2009) 監督: ルーベン・フライシャー 主演: ジェシー・アイゼンバーグ、ウディ・ハレルソン、エマ・ストーン
2009年にアメリカで公開されたゾンビ&コメディ映画。日本では2010年に公開。
ゾンビ化した世界でなんとか生き延びようとする4人をコメディチックに描く。
まずは何と言っても濃すぎる主人公たち!
映画ではお馴染み、どこかで必ず見たことあるベテランの4人です。この4人の珍道中が楽しすぎて仕方ない…!
※銃を構えるエマも珍しくて必見!
一応ゾンビ映画だからなのかは分からないけどR指定の映画です。まあちょっとゾンビの描写がグロいってだけでそこまでR指定映画だとは感じないから安心して観てください…
そしてキャストだけじゃない。ゾンビ映画ってこんなに楽しいのか!こんなに笑えるのか!って思うほど!!自分にとってはほぼ満点の脚本。本当に面白い!!!
90分というコメディ映画としては丁度良い時間の中で起承転結がしっかり描かれていて、中身も充実。コメディ映画の笑いありゾンビ映画としての怖さもあり。
ゾンビ映画ではダントツで好きな作品です!!!!!
何回観ても面白い、友達なんかと観たら倍面白みが増すと思います。カメオ出演で''あの''大御所俳優も出ているので要チェック!
TERMINATOR2: Judgment Day
邦題「ターミネーター2」(1991) 監督: ジェームズ・キャメロン 主演: アーノルド・シュワルツェネッガー、リンダ・ハミルトン、ロバート・パトリック
1991年に全米、日本で公開。
1984年の第1作「ターミネーター」の続編として製作され、ターミネーターシリーズでは最も売れた作品。この年の全米興行収入では2億484万ドルとぶっちぎりの一位!日本でも記録的大ヒットを果たした。
公開からおよそ30年経った今現在でも、根強いファンが大勢いるほどの傑作。”SF映画の金字塔”とも言われているくらい…それくらい凄いんですこの映画は。
↑予告編
誰もが知ってる(そう願いたい)ターミネーター2!僕のこれまで観てきた全ての映画の中で1番大好きで1番泣ける最高すぎる映画なんです。
初めて観たときは確か小学低学年の頃。
従兄弟と一緒に観たのを覚えてる。そのときはただただ敵のターミネーターが怖くて怖くて仕方がなかった…何をやっても無表情、何をやっても効かない、いつまでも追っかけてくる…
こんな奴に勝てるわけねえだろ!!
そしてこの最強の敵ターミネーター(T-1000)から、ジョンコナーを守るために未来から送り込まれたのがシュワルツェネッガー扮するT-800なんです。
特にシュワちゃんの好きなシーンは、バイク運転中に片手で銃をリロードしながらバンバン撃つところ。かなりベタだけど本当にカッコいいっす…
じゃあこの映画のどこがそこらの単なるSFアクション映画と違うのか。何でこんなにも人気があるのか。もちろんストーリーもアクションも出てくる登場人物も全てが完璧。でも普通のアクション映画には無いものがこの「ターミネーター2」にはあるのです… それは ''感動'' ですよ。
アクション映画でこんなに泣ける映画は他にはまず無い。泣けたとしてもT2ほどのものは無い。中盤〜ラストなんてワンワン泣きます。
とにかく、この時代にこんなクオリティの作品を作れたことがまず奇跡なんです…ジェームズのカマロンはやっぱり凄かった。
これまで数え切れないくらいT2は観てるけど観る度に面白い…泣ける…本当にこの映画に出会えて良かった!!!心からそう思う!!!
ちなみに今年の2017年にはこのターミネーター2の3Dでの上映が発表されております!!これは本当に楽しみ!!
是非一度はこの映画史に残る大大大傑作を観てみて下さい。